男子の枕中記

日記ブログです。映画と本の話をすると思います。

まだまだ映画を観ているよ。(2019年3月~)

 

大腸憩室炎を患われたRHYMESTER宇多丸さんの完治を願う、彼が恋しいゴールデンウィークですね。

ムービーウォッチメンの意思は俺が受け継ぐ!!!!!不定期映画評を始めるぞ!!!!!

 

劇場で6本、Netflixで7本鑑賞しました。☆は4点満点。鑑賞順で感想を書き連ねていきます。

(★は2019-08-23ver.)

 

『シャザム!』(☆4)

 とてもかわいらしいジュブナイル・ヒーロー映画でした。笑いに笑った前半と、アガりにアガった後半。単純明快さはすべてエンドクレジットの映像に詰まっている。スーパーマンとは友達になりたいし、ワンダーウーマンは"理想の女性"だし、バットマンは市中引き回しレベルの常人、アクアマンは魚と喋るダサいやつ。そういう子供らしい短絡的な発想こそが輝くいい映画でした。

 

 その反面、2幕目と3幕目のターニングポイントとなる、実の母親との再会シーンがつらい。つらすぎる。彼女も彼女の問題で精一杯で、主人公ビリーを受け入れてあげる"無制限の母性"を振るう余裕がない。今や彼女がコンパスを必要とする人間だった。そのことにビリーが気付いてしまう。そして、母にコンパスを手渡し(しかも、母はコンパスの事を覚えていない)、養家の兄妹の子供を救うためにシャザムに変身する。大人への過度な期待を裏切られ、子供の姿から大人のヒーローに変身する。どういう、どういう....。ビリーにつらい現実を突きつけ過ぎじゃないですか!!!!!(しかし僕は号泣している)


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この広い世界と対峙するにはあまりにも幼いのに、ビリー少年よ....。

 けれど、ほろ苦さを吹き飛ばす最終決戦のある展開....。あれは痛快で最高でしたね。

 

バイス(☆3)

 毒っ気たっぷり、でも飄々としていて面白い。けどその"飄々"のヤダみ。ナレーターの正体が明らかになるあのシーンの衝撃はとんでもなかった....。その他も、演出・語り口が巧い映画でした。気持ちいい位 巧かった。

 

 ラスト、インタビューの撮影を受けているディック・チェイニーがおもむろにカメラ目線(映画館のスクリーン目線)で、観客側に語りかけるのもドキッとしましたね。『ブラック・クランズマン』と対照的に、フィクション・仮想の力を信じているように思えました。(『ブラック~』のラストも好きだけどね)

 

『グリーンブック』(☆4)

 めちゃくちゃいい映画でした....。家で伴侶の帰りを待つ妻・ドロレスに手紙を書くトニー・"リップ"・バレロンガ。彼に詩的で知的で素敵な手紙の書き方指南を施すドクター・"ドン"・シャーリー。朝霧に包まれた旅先の屋外のテーブルで....。羨ましいほど美しい瞬間でしたねぇ....。


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 それと、ラストのブルースクラブ。本領であるクラシックを披露して場をロックするドクターの姿に涙、涙。「やっぱこいつは凄えんだ!」と誇らしげになるトニーももうグッとくる。

 

 良い旅に連れて行ってくれてありがとう、グリーンブック....。ラストのドロレスとドクターの邂逅も良かった。最後のセリフが粋だよね、あれだけでホロっとくる。勿論、『ブラック・クランズマン』的視点、意見も痛いほどわかります。けど、それでも、僕は『グリーンブック』の方が、好きかな~(あまちゃんでゴメンネ)

 

『キングダム』(☆3)

 正直、ナーメテーター!!!なんてったって長澤まさみですよ。長澤まさみが演じる、楊端和(ようたんわ)。最高の筋肉集団"山の民"を束ねる王であり女戦士。東方のワンダーウーマンは彼女です!!!!!


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あと、国を追われた嬴政(えんせい)が、クライマックスの王座奪還作戦をはじめるシーン。アガりましたね、鳥肌立ちました。その他キャラクターデザインや、映像、アクションも大作映画にふさわしいクオリティでした。

 

 どうにかせいって所は、山崎賢人に集約されてしまうんですかね。嬴政が楊端和に助けを求める演説(今日的なテーマを盛り込んでいる且つ、王座奪還の切望や中華統一の野望が伝わってきて中々よい)に対して「難しくて俺にはよくわかんねえけど、嬴政は困ってんだよ。助けてやってくれよ!」とか、なんか、話がグレードダウンするようなこと言わんでおいてくれや、とか。ヤンキーがなり立て演技が単調で、「ぶっ!殺してやる!」を同じ抑揚で3回くらい繰り返すとか(これは脚本とか現場での演技指導をしてやれよ)。

 

 けど、続編は作ってほしいいい作品でしたよ。最終作では山崎賢人のヤンキー怒鳴りで泣きたい。山崎賢人の演技を、キングダムが育てていってほしいです。続編希望!!!!!

 

『ハンターキラー』(☆2)⇨(★1)

 正直、眠くて覚えてナァーイ(寝落ちはしてない)。うーん、潜航を始めるときのあの斜め具合、船員名前呼びかけ、あ、あいつが援護射撃を⁉とか、確かによかったけどね~....。観終わった後の満足度は低めかな~....。

 

アベンジャーズ/エンドゲーム』(☆4)

 2015年のAOUから追っている弱くて若いオタクですが、人生ベスト大大大大大傑作。最終決戦観てるときは泣きまくったり興奮して体温上がっちゃって、眼鏡の右フレームが曇ったまま鑑賞してました。キャプテン・アメリカファンとしても大満足でした。ラストでまた号泣....。いやぁ、とんでもない経験をしました。


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 この映画、「必然性」がビシビシと伝わってくるんですよね。なんか、ああ、疑問や文句のつけようがないな、っていう。この物語を人間が作ったなんて信じられないんですよ。観客が求めるものすべてが詰まっている。否、観客が求めるものを遥かに凌駕してくる時間が3時間続く。これを、人類が、作った?ホモサピエンスが?神や高次元の存在からの贈り物ではなく?信じられませんって。MCU、お見事....。そしてありがとう....。

 

 

ここからは、Netflixで観たよのコーナー。

 

『好きだった君へのラブレター』(☆3)⇨(★1)

 なんだ、思った通りのいいかんじのイチャラブ映画じゃん。結構いいと思います。イチャラブ最高。

 

『ポーラー 狙われた暗殺者』(☆3)⇨(★2)

  金!暴力!SEX!(©宇多丸水産)映画だった。ターゲットと割とノリノリでガチセックスをする女暗殺者とか、中学生かっ!っていうアイディアも最高。フェラする時に仲間に狙撃させるとかも中学生かっ!

 ラストの一捻り展開にはそこまでノレなかったけど、得も言われぬ映画の余韻を残してエンドロールに入ったのは気持ちよかったです。いい映画。

 

バットマン ビギンズ(☆2)

 ハリウッド大作映画は、スクリーンで観るべきだったシリーズ。続編のダークナイトも観ないとね~。 

 

ユニコーン・ストア』(☆3)

 ブリー・ラーソン 力(ぢから)100%。今年公開だけど、2017年に作られてるっぽいんですよね、この映画。ズバリMeTooの年なんです。このことを考慮すると、歪な演出だったり、ラストの決断の社会的意義が浮かび上がってくる。あそこはホロっときちゃいましたね。

 それと、ブリー・ラーソンサミュエル・L・ジャクソンのコンビはずっと観ていたい。このコンビでどんどん映画作ってくれ。

 

『300』(☆3)⇨(★2)

 ハリウッド大作映画は、スクリーンで観るべきだったシリーズ 。ただ、1カット1カットの絵画的美しさはスマホの画面でも伝わりました。

 

ボウリング・フォー・コロンバイン(☆3)

 学校の授業の教材として出てきたので鑑賞。独立戦争から現代アメリカまでの”恐怖”が浮かび上がるのは面白かった。恐怖に掻き立てられ、消費する。恐怖に掻き立てられ、銃を所持する。2002年の映画ですが、2019年のアメリカも、日本も「恐怖→消費」の構図は変わらないんでしょうね。この構図にアンテナを張るようになりました。おかげで恐怖をあおるTVショー的なものへの嫌悪が一層強まりました。良い視点をいただけました。たまにはドキュメンタリー映画もいいもんだね。

 

『ミスト』(☆3)⇨(★2)

 鬱映画、胸糞悪いエンド、と聞いてはいたがコレは....。ラストのデヴィッドに対して生の喜びを説くことなんてできない....。最高最悪の「あ~あぁ....」映画だと思います。

 

 

 みたいな感じです。2019年の劇場公開映画、すごいですね。どれもめちゃくちゃ面白い。『ミスター・ガラス』『LEGO®ムービー2』『アベンジャーズ/エンドゲーム』とか年間ベスト級3本あるからね、半年も経たずして。

 

 いやあ、映画を観るのはやめられない。面白い映画が1000円で観れる高校生活もあとわずか。受験勉強もやらなきゃいけないけど、映画鑑賞はやめられない。